ホームページやシステムの保守管理とは?相場も紹介
ホームページ制作やシステム開発における「保守管理」とは、どのようなものがあるのでしょうか。システム開発の場合には、なんとなく、システムのバグ対応やサーバー運用などで費用がかかる、というのはイメージできると思いますが、ホームページに関しては、何の「保守管理」をするのか分かり辛いですよね。
というわけで、今回はホームページ制作やシステム開発における「保守管理」は、どのようなことをおこなっていて、どのくらいの費用が発生するのか、などの相場を紹介したいと思います。
ホームページ制作における「保守管理」とは
ホームページは、HTMLの知識があれば直接HTMLを編集することで、コンテンツを更新することができます。ご自身で更新ができれば、サーバーやドメイン料金は発生しますが、特に制作会社が「保守管理」をする必要はありません。
ただ、会社でホームページを管理する場合、複数の社員が簡単にホームページを更新できるようにする為に、WordPressなどのCMS(Contents Management System)を導入することが多くなっています。
WordPressなどのCMSを導入すると、システムの脆弱性などのアップデートを行う必要があります。WordPressであれば、まずはWordPress本体やプラグインのアップデート、さらにはPHPと呼ばれるWordPressを動かす為のシステムのアップデートが必要になります。
WordPress本体やプラグインのアップデートは、ご自身でおこなうこともできるのですが、たまにプラグインの相性の問題で、エラーや不具合が発生したりして、ホームページが表示されなくなってしまうようなリスクもあります。その為、制作会社に「保守管理」として依頼する方が確実で安心ということになります。
また、本番サイトで直接アップデートをした場合、不具合が発生した際に、ホームページが閲覧できなくなってしまうリスクがあります。その為、テストサイト(ステージング環境)を構築して、まずはテストサイトでアップデートしてみて問題なければ本番環境でアップデートを実施、ということもおこないます。
その場合、テストサイトのシステムのアップデートも必要になる為、その分、保守管理の費用も高くなります。
ホームページ制作の「保守管理」費用の相場
それでは、ホームページ制作における保守管理費用の相場は、どのくらいになるのでしょうか。もちろん、ホームページの規模や使っているCMSによっても異なりますし、使っているプラグインの数や仕様によっても異なります。その為、あくまでも目安という形になりますが、費用感を紹介します。
例えば、全体で20~30ページ程度のWordPressで構築された小規模のホームページの場合、保守管理費用は月額2,000円~30,000円程度になります。プラグインの数が少なければ、その分アップデート対象が少なくなりますので費用を抑えることはできます。通常のホームページでもお問い合わせフォームをプラグインで構築している場合には、アップデート後の動作確認が必要になります。
またECサイトになると、本番環境に商品データや顧客管理のデータが保存されていますので、アップデートをおこなう際には万が一に備えてDBのバックアップを取ることもあります。さらに、ECサイトでは決済機能も備えている為、アップデートにより決済ができなくなってしまうことも考慮して、アップデート後の動作確認にも工数がかかってきます。その為、通常のサイトとは異なり、保守管理の費用も必然的に高くなってきます。
他にも、アクセス数や会社の規模によっては、共用サーバーではなく、クラウドサーバーや専用サーバーが使われることもあります。その場合には、さらにサーバーの保守費用も発生します。
システム開発における「保守管理」とは
システム開発の場合には、開発するシステムにもよりますが、共用サーバーではなくクラウドサーバーや専用サーバーが使われることが多くなります。共用サーバーを使わない場合、OS(AlmaLinuxなど)やサーバー(Apacheなど)、PHPやPythonなどのシステムのアップデートが必要になります。
次に、システムの要件によっても異なるのですが、システムの実行環境(node.jsなど)やフレームワーク(Laravelなど)、付随するパッケージやライブラリなどのアップデートも必要になります。企業認証などの有料の独自SSLを利用する場合には、毎年SSLの更新も必要です。
セキュリティの為にWAF(Web Application Firewall)を導入しているなら、定期的なシグネチャの更新や、誤検知を防ぐ為のルール作成・検証といったメンテナンスも必要になります。botによるランダムな攻撃は、毎日のように発生していますので、WAFを導入するだけでもだいぶ安心ですね。
またシステム開発では、本番環境やステージング環境だけでなく、ローカル(開発するパソコンなど)にも同様の環境を用意して、システムを構築していきます。その為、様々な環境のアップデートなどが必要になります。
そして「保守管理」とは別になるかもしれませんが「システム運用」として、システムやDBの定期的なバックアップ、負荷分散、セキュリティ対策など、システムが安定して稼働されるように調整がおこなわれます。他にも、システムを運用して発見されるバグに対する原因究明や対策など都度おこなう必要があります。
システム開発の「保守管理」費用の相場
こちらもシステムの要件や規模によって大きく異なります。100~1,000万円程度で構築されたシステムの場合、保守管理費用は月額20,000~120,000円程度になります。システム開発の場合、アップデートによる動作確認や検証の工数が大きくなってきます。その為、保守費用はホームページ制作の保守費用に比べると高くなりがちです。
もちろん、システムを開発した後は保守管理はおこなわない、ということも可能ですが、何かあった場合にシステムが動かなくなってしまいますし、サーバーやフレームワークなどで脆弱性が発見された際に、アップデートをせずに放置してしまうことになります。
脆弱性を放置してしまいますと、サーバーに入り込まれてコンテンツを改ざんされてしまったり、個人情報が漏洩してしまったり、クレジットカード情報が盗まれて不正に使用されてしまったりする恐れがあります。そうなりますと、利用者に迷惑をかけるだけでなく、会社の信用も失われてしまう恐れもありますので、保守管理をおこなうことは重要なことになります。
まとめ
ホームページ制作やシステム開発は、「作って終わり」ということではなく、継続して運用していくことが重要になります。その為には、定期的な保守管理も必要になりますので、それらのランニングコストも考慮して制作や開発をおこなう必要があります。
シナゲートでは、他社様で構築されたホームページやシステムの保守管理だけでなく、マーケティング施策やSEO対策など、開発から運用までトータルでサポート致します。ご質問やお悩みがございましたら、どんなことでもお気軽にご相談ください。
Flashの制作にハマり独学で習得。その後、都内のWEB制作会社にて、大手自動車メーカーや大手カード会社など、様々な制作を経験する。現在は、デザインだけでなく、WordPressのカスタマイズやSEOなど、制作全般に携わる。好きなものは、ブログ、テニス、ガジェット、節約
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